着用の効果

シートベルトの着用の効果は事故にあったときの身体の安全保護にありますが、それ以外にも知られざる面があります。それはドライバーの疲労軽減効果というべきもので、シートベルトを締めている場合は、締めていないときに比べ、疲労が20%も軽減されるそうです。平常時の脈拍数は普通1分間に60から80回ですが、車を運転すると緊張感を伴う動作の連続から当然脈拍数は増えますが、シートベルトを着用した場合は、1分間に95から110回なのに対して、着用していないときは113回から130回と約2割増の脈拍数となっています。ちなみに脈拍数が1分間に110回を超えると、動悸、息切れがします。したがってシートベルトを締めないと、かなりの疲労がたまることが明らかとなっています。
平常時の呼吸数は、1分間に15回から20回が普通ですが、車を運転すると呼吸数が増え、シートベルトを締めていても22回から26回となります。それがシートベルトを締めていないと、24回から29回となり平常時の約5割増ともなり、より疲れることを示しています。
このように脈拍数と呼吸数の増加が、ドライバーの疲労度をはっきりと物語っていますが、運転中の疲れは注意力やハンドル操作を鈍くし、ひいては交通事故に結びつくという状態にもなりかねません。シートベルトを締めることによって、正しい運転姿勢が保たれ、視界も広がるうえに疲労も軽減されることにより交通事故防止に効果的なことはいうまでもありません。

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