反則金
日本では交通事故や交通違反については一般的に、犯罪であるとの認識が低くなっています。交通事故や交通違反は他の犯罪と変わるところがなく、当然刑事上の責任を問われることとなります。交通事故に対する罰則には、懲役、禁固、罰金などがあります。懲役や禁固は一定期間刑務所でその刑に服さなければなりません。交通事故の罪名でもっとも多いのは業務上過失死傷罪です。強盗殺人などのような扱いとは異なりますが、ひき逃げなどでは殺人罪で処罰されたケースもあります。交通事故といえども、過失とばかりとはいっていられないようです。ひき逃げなどの悪質なケースは別として、比較的軽い交通違反の場合は、交通反則通告制度によって処理されます。反則金を納めれば刑事罰は科せられないこととなっていて、これが交通反則金制度といわれるものです。交通量と自動車保有台数の増加、それに運転免許証保有者の増加によって、こうした措置をとらなければ処理できないという外的な事情もあります。そこで警察が反則行為を発見した場合、あらかじめ規定されている反則行為別の反則金額を違反者に通告して納付させるやり方をとっています。反則金の規定は道路交通法施行規則にのっています。ただし、反則金は刑事上の責任を問われてているもので、行政処分としての点数は別に減点されます。だから反則金を支払ったからといって、一件落着というわけではありません。車は走る凶器となることもあるので運転は慎重にしたいものです。

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